未亜は必死に祈った。

お願い、お願い……。

しかしそれは呆気なく壊れる。

「未亜ちゃん、その怪我どーしたんだ?」

「えっ、あぁこれは……そのぼーっとしてて転んじゃって。考え事してたんですよ、私ってドジですよね」

絶対顔が笑ってない。

未亜はそう思った。
離れてほしいと必死に祈ったら急に御幸に話しかけられたのだ。焦る。

御幸はじっと未亜の顔を見つめた。

……お願い。