でも、高橋さんはめがねくんの方を見ていて………。







「大輔(ダイスケ)、いい加減小説読むのやめろって」

「俺、長谷川な」







 ちらりとも此方を見ず、自己紹介をしためがねくん。どうやら同じ名字らしい………。


 周りの男子たちが、長谷川くんのフォローをするけれど本人は小説を読むのに夢中らしい。




 なにその態度…………。感じ悪。






「み。佳澄、佳澄ったら!」







 隣に座るみつきちゃんに、肩をばしばし叩かれる。


 なに?っとそちらを見ると、まいくを渡された。



 あ、自己紹介ね。







「え、と。長谷川 佳澄です。年は16です。よろしくお願いします」







 ぺこっと頭を下げ、みつきちゃんにマイクをまわす私。


 みつきちゃんの逆隣に座る女の子2人がひそひそ話をする。




 ……気まずい雰囲気になっちゃった??