歩き出す私たち4人。





 無意識のうちに私は渡辺君の隣。渡辺君の逆隣にみつきちゃん。




 その少し後ろに大ちゃんという形になっていたので




 私は大ちゃんの腕を引っ張って、みつきちゃんたちと少し距離を置いた。













「んだよ……」

「べっつにー」










 大ちゃんは私の手を振り払うと、きゅっと手を握ってきた。




 それだけなのに私の顔は暑くなる。










「今日は、地味仕様なんだね」

「おう、お前の友達いるからな」


「そっか、なんで大ちゃんは使い分けてるの?」









 そう言うと大ちゃんは握っている手をもっと強く握りしめた。