「ごめん、お待たせー!!」
それから約20分後、私は約束の場所に付いた。
渡辺君とみつきちゃんが良い感じに盛り上がっていて、大ちゃんは小説を読んでいた。
「あ、佳澄ーっ!!」
「ほんっと、遅れてごめん」
「大丈夫だよ」
此方を見て微笑んでいる渡辺君。
そっか、ただのちゃら男ではなかったんだな……。普通に良い人そう。
「佳澄ちゃん、映画でも良い?」
渡辺君の手にあったのは4枚の映画のチケット。
今人気のラブストーリーだ。
「あ、うん!それわたしも見たいと思ってたんだ!!」
「ならよかった~。じゃ行こうか」