「いらっしゃいませ。2名様でしょうか?」

「あ、いえ。待ち合わせなんですけど―――……」










 入ってすぐのカウンターにいる店員さんにみつきちゃんが答える。



 こういうところを見ると、私なんかとは違ってなれてるんだなって思う。




 だって私なら絶対テンパると思うから。










「あ、野田!こっちこっち!」










 順番待ちだったようで、ベンチに座っていた男の人がみつきちゃんに声をかける。








「あーごめんお待たせー」











 みつきちゃんがその男の人の方に歩いて行ったので



 私は店員さんに軽く会釈をして、みつきちゃんを追いかけた。