「それじゃ、明日の委員会までに競技の希望とっておくように。以上」

「気をつけ。これで第1回実行委員会会議を終わります」







 3年生の掛け声で、実行委員会が終わった。



 もうこんな奴のとなりになんていたくない。


 早く帰ろう。






「帰るんですか?佳澄さん」







 帰る準備をする私に、長谷川くんが声をかける。







「だったらなんだって言うんですか!」

「ちょっと、寄り道しませんか?僕と一緒に」







 にっこり笑った長谷川くんが此方を見る。


 顔だけはかっこいいのは認める。でもその笑みの裏に隠れている考えを想像するだけでぞっとする。