「どうしてですか?」

「だってそこ、私の席だから」


「実行委員の時は、自由だと聞きましたよ」










 にっこり笑って私に反論する長谷川君。



 自由だって言っても此処私の教室だし、私の席なんだから私が座るべきじゃなの?




 と思ったけれど、声には出さず静かに長谷川君の隣の席に座った。




 そんな私を見て、長谷川君は満足そうに笑った。




 …………ヤな奴。










「ね、何組?」

「僕ですか?」

「……他に誰がいるっていうのよ」



「さあ、何組でしょう?」










 なんだこいつ!!完全に私からかわれてる?!



 苛立ちを口に出そうとしたところで先生が来て、話し始めた。










「こんの二重人格男め……」

「人の話は静かに聞いた方が良いですよ」











 前を向いたまま私を注意する長谷川くん。



 自分だって真面目に話聞いてない癖に!!