いつも通りの話…一方的な会話をしていると、珍しい人が会話に入ってきた。


「相変わらずのスルースキルだな、」
「はよ、四季」
「おっはよ四季!珍しいわね、この時間にくるの」


野菜ジュースを飲みながら、私の隣に腰掛けるボーイッシュな川浪四季(カワナミシキ)はいつも遅刻してやってくる。5人姉弟の1番上で両親が海外出張で滅多に帰って来ず、家事をほとんどこなしているらしい。

私には考えらないくらいしっかりしている。
ただ、頑張りすぎじゃないかと考えてしまうとこが色々あるが…。


「あ、もしかして桐、お前朝抜いたろ」


私はビクッと肩を揺らした。
なんでわかるの、私何も言ってないよ。


「あら、桐ちゃんそうなの!?これは一大事だわ!!早くおにぎり買って来なきゃね!!」
「落ち着け、來。ちゃんと持ってきてっから」


今にも教室から出そうな勢いの彼女を止めた四季は、鞄から包みを一つ出して、私に渡す。

感触はおにぎりっぽい。


「おにぎり2つ。コンビニのやつより少し小さめに作ってから、食欲無くても大丈夫」
「ほんっと、お母さんねあんた」
「…來は話す相手が桐じゃなかったらまともなのにな」


來と四季の両方に同意だわ。
それと四季に感謝だな。