「なーに考えててんの!」
「いでっ!」

学校について、昨日のこととか、兄さんのこととか考えてたら、いつの間にかほとんどの人が教室に来ていた。
ちなみに私が教室に入った時は、誰もいなかった。
私の頭を軽く小突いた楪來(ユズリハライ)は満面の笑みを浮かべていた。


「なんでそんなに笑顔なの」
「えー?いやぁー愛しの桐ちゃんがいっぱい悩んでるなぁーと!こんな成長しているなんて!來ちゃんは歓喜なのっ!」


訳のわからないことを言う彼女はほっておくのが1番だ。
彼女とすでに3年の付き合いだからか、スルースキルなる物がぐんぐん上がって来てる。本当はいい人なんだけど。とってもいい人なんだけど。

何故か、少し変人なだけなんだ。


「なーんか、失礼なこと考えてない?でも!桐ちゃんは私のMy Engelだから許しちゃうよ!!」


語尾にキラキラがつきそうな勢いで話してる。


「全力で気持ち悪いよ、來」
「こわっ!でも、毒舌桐ちゃんも大好きよ!」


この人はダメだ。もう末期だよ。