「あはは。楪さんは面白いですね。でも、そのまさかなんですよ」




……。



「みなさん、固まらないで下さい。反応に困るじゃないですか」


「……あらあら、幻聴が聞こえたのだけれど。気のせいかしら?」
「そんなどす黒いオーラ出しながら、笑顔で言うの止めろって。桐も、戻ってこーい」










『桐、大好きよ、ずっと、そばにいてねずぅーっとよ』






「…私は貴方のこと全く知りませんし、興味もありません」



言葉なんて薄いものだ。
あの人が亡くなったとき、そう理解しただろう。

私は心がゆっくりと冷めていくのがわかった。



「もうすぐ授業が始まりますのでお引き取りください」



そう、これが私に出来る“自己防衛”なんだから。