『たぶんな?』と言うと、奈菜がふくれっ面になってすねた。

『何それ!
婚約者捨てる気?
ひどいっ裕太っ!』


裕太は、そんな奈菜をみて笑った。


『冗談に決まってんだろ~?
心配すんなよ!』と言って、奈菜の頭を撫でた。

洋介は、二人の邪魔になりそうなので、帰る用意をした。


『俺、帰るわ。またな。』
『おう!きをつけて』

『じゃあね~?』


バタンとドアが閉まった後、奈菜は真美に電話をかけようとしたが、止めた。


洋介は、歩いている途中で、クリスマスツリーを眺めた。


去年のクリスマスの真美との思い出を思い出した。


真美と付き合って一年になった。