今日は、大学が休み。
ちょうど、友達と遊ぶ約束をして、駅で待ち合わせをした。


『お待たせ』

『めっちゃ遊ぼう。』

『そうだね。』


私の友達、高井奈菜も彼氏もち。


調子にのって、絶叫系ばかり乗りすぎて気分が悪くなり、少し休憩をした。


休憩中にいつの間にか、彼氏の話題で盛り上がっていた。




『真美は交際一年くらいになるのかぁ』

『なにいってんの!奈菜達の方がラブラブじゃん』

『えへへ、私は裕太一筋だよ~』

『いいな。羨ましい!
…いっ…!』




真美は険しい顔をして、お腹を抑えていた。


『どうしたの?お腹冷えた?』

真美のお腹はキリキリと痛んでいた。


でも、そんなに気にしていなかった。


『大丈夫、お腹空いてるんだと思う。』

『そう。じゃぁ、お昼食べようか』


私達は洋食レストランで昼食を済ませ、午後は、三時間くらい遊んで帰宅した。


ドアの前で誰かが座っているのが見えた。


『洋介?』

『おかえり。会いたくて来ちゃった』

『入って』


家に入った途端、洋介は真美を抱きしめてキスをした。


そして、ベッドに押し倒そうとしたところを真美が止めた。


『ごめん。今日はできない。なんか喉渇かない?』


真美は話を変えた。


洋介は心配性で、あまり心配かけたくなかったから。


そして、真美は自分だけ見つめてくれる洋介が愛しかった。


大学一年の頃に付き合い始めて、一年になろうとしている。


洋介は、一年前の真美との思い出を語りはじめた。


『一年前の真美は可愛かったな~』


洋介の言葉に、膨れた顔をして答えた。


『え、今は可愛くないの?』


洋介はにっこりしながら答えた。


『今も誰よりかわいいよ。俺は真美だけだよ』

『本当に言ってるの?それ~?』


真美は洋介の背中を叩いた。


『いてっ!
…じゃぁ…俺帰る』

『もう帰るの?寂しいよ。』


洋介は寂しいの言葉に嬉しくて、真美を抱きしめた。


『じゃぁ…もう少しいようかな~。
でも、できないからな~』


好きな人に甘えられるとどうしても許してしまう。


結局、私達は性行為をしてしまった。


病気が進行しているのも知らずに…


夜ご飯も食べずに、朝まで一緒にいたのでお腹が鳴った。


グゥ~ッ


真美のお腹の音に、洋介が笑い転げた。


真美が拗ねて、一人で出かけようとした。


『俺も行くって!勝手に行くなよ。』

『いいよ。買ってくるから家で待ってて』


拗ねてる真美が可愛くて、真美のいじられた反応を見るのが大好きな洋介。


コンビニで、パンとおにぎりを買って、パンを二人で分けて食べた後、時間がないため、適当に学校の準備をして登校した。


真美は、気づいていなかった。


夜更かししてまで書いたレポートを机の上に置いたままということを。


『キャ-----』


あまりの大きな叫び声にクラス中がざわついた。

他のクラスの子達まで駆けつけてくれたのに、レポートを忘れただけだったなんて。


『何でもないから、気にしないで~。』


奈菜が生徒達をクラスに戻してくれたけど、
真美はショックのあまり口を開けたままだった。

『真美、気を取り直して最初から書きなよ。
手伝ってあげるから。』
『頑張って調べて書いたのが全部台無しだし、忘れたことで減点だよ~。』


真美は頭を抱えて、机にうつ伏せてしまった。


レポートの話は終わりにして、奈菜は遊んだ日の真美の体調のことを心配していた。


『そういえば、お腹の調子大丈夫?』

『うん、家に帰ったら、いつの間にか治った。』
『それならいいけど、あまり無理しないで。』

『ありがとう。心配してくれて。』


その後、奈菜は愛しの彼に会ってくると言って教室を出ていった。


午前の授業が終わり、真美が待ちに待ったお昼の時間がやってきた。


朝のコンビニで買ったおにぎりを食べようとした時、彼氏と話をしていた奈菜がすっ飛んできた。