話の途中で、裕太が割り込んできた。


『よぉ!ちょっと、奈菜かりるな?』

『あ、うん。』


裕太は、奈菜の腕を引っ張って、廊下へ連れ出した。


本当のことを奈菜に言って、その後を想像するのがこわかった。


親友には、言わなければいけないことを何一つ言えていない自分が情けない。


健康診断を受けていれば、早期発見もできたはず。


逃げてしまった以上、凄く恐怖心がわいてきた。