「美麗、入学式の用意したの?」
今日は、高校の入学式。
入試で、最高得点を取ったので新入生代表の挨拶を担当することになった。
「はい、用意できました。」
ドアを開けて、外をでる。
門の前に出されている車に乗って登校する
車内は、沈黙が続いている。
長い時間を感じていたら、高校に到着した
つい気を緩めてしまい、ため息をついた。
「美麗。あなた、白桜財閥の自覚を持ちなさい。常に気を引き締めなさい。」
私は、車を降りた直後に母親から注意を受けた。
すみません。と一言謝罪をして歩いた。
道行く人々が立ち止まり、挨拶をする。
それを、笑顔で会釈をして通る私達。
小声で「白桜財閥よ。オーラが違うわね」
と言う大人たちも多数いた。
私が入学した高校は、都内で名門奏音女子高校。
学力と経済力の高い人たちが集まる。
私は、ここに通いたかった訳では無い。
親の決めた線路から脱線しないようしているだけ。