「…っ…ば‼…ぃ‼」

「んんっ…」

誰かの怒鳴り声と共に目を覚ます。

重たいまぶたを開ける。

「もう‼竜ちゃん‼いつまで寝てるのよ‼」

目の前にいたのは愛衣だった。

って、愛衣!?

俺はすぐに起き、布団から出る。

「なんで、愛衣がいるんだよ‼」

「なんでって、希奈ちゃんに頼まれたのよ〜。竜兄が起きないから起こして下さいって。もう10時よ?何時間寝てるのよ。希奈ちゃんは出かけたわよ?さっさと着替えて。」

あきれなが言ってきた。

お前は母親じゃないんだから。

まさか、朝一でこいつの顔をみるとわな。

「着替えるから出てけよ。」

「へいへい。」

可愛くねぇやつ。

愛衣は部屋を出て行く。


前、希奈が来たとき以来、口には出していなかったが。

俺はあいつと…別れようと思う。

嫌いじゃ無いんだけど、前からどうしても恋愛感情が持てなくて。

ほら。

付き合うなら、好きな人どうしで付き合いたいじゃん?

本当は、始めから付き合うべきじゃなかったんだ。