次の日。

「いってきまーす‼」

「気をつけてな〜。」

私は家を出て、お母さんが待つ、あの公園に行く。


今日は、お団子頭に、短いGパンに半袖パーカー。

と、普通のファッション。

デートとかじゃないし。

親と会うだけ。


「ついてしまった…。」

今は公園前。

奥の方をみると、人が2人いた。

きっと、お母さんと紹介したいひとなんだろう。

いろいろと不安が出てくる。

本当にいい人なのかな?とか。

怖くないかな?とか。

私は恐る恐る中に2人に近づく。


「お母さん…」

私がお母さんを呼ぶと、振り向く2人。

お母さんは、明るい顔になっていた。

前は、すっごく暗い顔だったのに。

そんなに、あの人が嫌だったの?

「希奈!!来てくれて嬉しいわ!!よかった。久しぶりね。元気にしてた⁇あの人には何もされてない⁇」

お母さんは私に抱きついてきて、いろいろ聞いてきた。

そっか。

まだ、家出した事、言ってなかったんだ。

竜兄のことも。

「そうだわ。希奈に紹介したい人いるって言ったでしょ?それがこの人よ。」

お母さんは私を離し、後ろにいる人の方を向く。

「君が、希奈ちゃん⁇よろしくね。」

「…どうも…」

私は小声で挨拶をした。