「希奈、竜黒君のこと、そんなに好きだったの?」
明るい表情で聞いて来る母。
「…うん。好き…」
外の景色を見ながら答える。
しばらくは、帰ってこれないんだ。
明にも香里奈とも会えない。
「大丈夫だよ。きっと、希奈ちゃんにはまた、大切な人が見つかると思うけどなぁ。」
「そうだと…いいですよね。」
胸がいたいかも。
「秀(しゅう)も、仲良しの友達が出来るといいな。」
私の隣にいる少年に言う。
秀のは悠哉さんの子供。
実は悠哉さんもバツイチだとか。
「うん。俺の性格だと直ぐに出来るけどな!!」
2つ下の男の子。
まだ小6。
少しは、仲良く出来るよね。