「振り解く?
それとも握りなおす?」


デビル総一・・・久しぶりだ。

久しぶりすぎて泣きそうになる。

やっぱり、好きで・・好きで・・・


「握りなおす・・・」


「お、素直じゃん?
じゃあ・・・
行くか!」


そう一言言うと
近くに停めてあった総一の車に


「乗れ」

放り投げられるように乗せられ

そのまま向かった先は・・・



「ここ、懐かしくね?
ほら、行くぞ」


不気味な砂利道を通り

奥の神社へと

久しぶりに足を踏み入れている。


相変わらず、まったく人気がなく

やはり、隔離されたように

木々音、鳥の声だけが聞こえ


何だか・・・


張り詰めていたものが

一気に抜けるような気がした。


階段に座り


ただ、何も話さず

ぼーっと眺めている。



「リオンとうまくいってるか?」


私の隣に座り

そんな事を聞いてくるもんだから


「教えない」


何だか、腹が立って

大人みたいな総一が悔しくて


そう一言答えた。