「御曹司の大豪邸に仕える、新人メイド――」
「しっかり人生の奉仕しろよ――」
「壁ドン、ガッツリオラオラ属キュンキュン系身分差ラブストーリー、ここに始まる――」
「どうよ――ステッキさん――」
オラオラ系口調で、あらすじを展開し、路線変更に自信ありげなりおん――。
「なんだか、某小説投稿サイトの恋愛ジャンルで、そこそこのランキングに位置している恋愛小説の表紙みたいだなぁ――」
「むぅ――」
「そんな路線変更があるかっ、りおん――却下だっ――」
ステッキさんが、一喝した――。
「はぁ――やっぱりそうだよねぇ――」
俯くりおん――。
「ちょっと、飛躍し過ぎだな――」
「じゃあ、新キャラ追加しかないよね――」
「まぁ、ここまでの物語の流れを考えれば、その方が妥当ではないか――」
「金髪ツインテールかなぁ――それとも、ドリルかなぁ――」
再び妄想の世界に耽るりおん――。
「お姉さま、妹キャラもありだなぁ――それに、軽い百合系キャラもいいなぁ――」
「ぐ、ぐへへへ――」
「しっかりしろ、りおん――」