タブレットがステッキさんと融合し、画面に魔法遺伝子覚醒承認メッセージが表示された――。


「タップしろ、りおん――」


「うん――――」


決意の指先が、画面に触れる――。




『魔法遺伝子覚醒シークエンスを開始します――』


画面が、数種類のパラメーター表示に切り替わると同時に、女性のアナウンスが、りおんを少女から魔法少女へと導いてゆく――――。



『魔法監理局サーバーにログイン――ポーター登録コード及びシンセティックパスワード入力――――承認――』


この間にも、画面のパラメーターは変化し、デジタルカウンターがランダムにカウントしたり、円グラフやバーグラフが上下に踊る――ただのイルミネーションとして捉えるなら、綺麗でいつまでも眺めていたい――りおんはそんな目でこの非現実的な光景を黙って受け入れている――。




『ポーター宣誓――』



「魔法遺伝子を保有する少女、りおんのポーターであるわたくしは、いつ如何なる時も彼女をサポートし、護り、平穏なる世界の為にこの命、捧げる事もいとわないとここに誓う――――」




『ポーター宣誓――――承認――』