本棚には、古本リサイクルチェーン店で買い揃えられた、多ジャンルにわたるライトノベル作品が4割程占有し、純文学や一般小説と、昭和から今日に至るまでの彼女なりに厳選した漫画本が1割づつ居場所を確保し、レコーダーからダビングしたアニメと、その中から熟慮を重ねた結果、購入したセルのブルーレイディスク群が3割を占め、それらが今後も増えると想定しているのだろう、残りの1割を空き棚としている――。
そのブルーレイディスク達を、「きちんと」楽しむ為に、付属のケーブル類は使用せず、コストパフォーマンスの高い音声、映像、電源ケーブル、電源タップを駆使する事で、作品に対して、「真摯」に向き合っている様に見える――。
故に、俗に言うタコ足配線などという行いは、彼女には許し難い処理なのだろう――。
確かに、今時の少女の最大の関心事である、ファッション雑誌やメイクグッズも置いてあるが、その数は少ない――雑誌にしても、定期購読している様子でもなく、メイクグッズも「貧弱」なラインナップで、のめり込んでいる風でもない――。
クローゼットの中の「装備」も、少女として豊富とは言えない――。