「んで、そんな疲れてるわけね」
「…はい」
「この前は近藤だったけど、あんた本当にバカ」
「…すいません」
教室に着くと千枝ちゃんにそう言われた。
確かに桃夜と朝から廊下を走ったなんて子供だけれども
なんか….負けたくないじゃん?
疲れた、と思って机に伏せると
「じゃあな」と言う薪原の声が聞こえた。
顔を上げると、彼女と教室の前で別れた薪原がこっちに来ていた。
「……え、千枝ちゃん」
「なに?」
「薪原の彼女ってあんな可愛い子だったの?」
「興味ないから知らない」
…興味ないて。
ていうか、あの女の子可愛いで有名じゃん。
「俺の彼女の話?あいつ可愛いだろ〜」
「…薪原には勿体ないくらいにね」
「…お前もあいつには負けてるけどな」
「あんた達朝から喧嘩しない!」