そしてトコトコ歩いて数十秒。
体育館らしきとこ着。
「おい、波流!」
「あ?……って、波奈じゃん!!」
「お兄ちゃん!」
バスケをしていたお兄ちゃんがこっちに走ってきた。
「どしたの、波奈?」
「お弁当だよ!届けに来たの」
「え、うそ、俺忘れたのか。サンキュー波奈!さすが俺の妹!」
「お、お兄ちゃん!?ここ学校だよ?視線が痛いんだけど!」
というあたしの言葉も無視して抱きつく。
妹として心配だよお兄ちゃん…
「智樹(ともき)が連れてきてくれたのか?」
「あぁ、波奈ちゃんかなって思って」
……………だからなんであたしの名前知ってるんだろ
「初めまして。俺、足立智樹。よろしくね」
そう言って向けられた爽やかスマイル
…………ちょっと、いやかなり、かっこいいなと思った
「初めまして、岩崎波奈です…よろしくお願いします!」
「なぁ智樹、可愛いだろ?実物の波奈」
「ははっ、今まで出会った女の子の中でずば抜けてな」
ん?え?