そんな彼が
席が隣なだけの

よりによって
学年一地味で友達もいない女に
話しかけるなんて



相当いい人なんだな……




久しぶりに
他人と接したからか

心臓が

ドクドクーーー

と大きく波打っている


「ふぅ…………っ

あっ、早く移動しなきゃ……!」



私は一人で

ほとんど人がいなくなった教室から
足を踏み出した