そして無言のまま
二人は歩き続け、ようやく
羽美が住んでいるマンションへと
到着する。

ガチャ。

私がドアを開けて
騒がしい部屋へと視線を
向ける。

すると。

「かおり~~~♪♪」

ほろ酔いの羽美が玄関へと
走ってくる。そして
私に抱きつく。

「ちょ・・・酔ってんの?大丈夫?」

私は抱きつく羽美にそういうと、
抱きつくのを止めた。

「かおりも飲もぉーよぉー」

羽美の口からもれる息は
酒臭かった。
そして羽美は私の手を引っ張り
リビングへと向かう。
水嶋も「やれやれ」という感じで
後を追う。