すると、翼が俯きながら
私の手首を掴んでいるのだ。

「どうしたの???」

疑問が残ったまま、私は
首を傾げ、問う。

「あ、あのさ。」

いいかけた、その時、
次の言葉を期待していた私は
頷きながら翼の目をみる。

「いや、なんでもねえ。」

その瞬間パッと手は解放され、
そのあと翼は「じゃぁな」とだけ
言い残し、バイクで去った。

なんだったんだろう??

気になったまま私は家に入った。