教室に戻ると冴島がいない。



倒れたのあの子だったんだ。



「はーい。みんな席ついてー。」


ガララと言う音をたてて入ってきた担任。


そして元気よく自己紹介をした。


「じゃあみんな。自己紹介してくれるかな?」


明るい女の先生は手をぽんっと叩いてにこにこしている。


ぇぇーっと言うみんなの悲鳴。


俺も正直めんどくさい。


その時…

教室のドアが開いた。


冴島が保健室から戻ってきた。



「大丈夫?冴島さん。」


彼女が小さいからか少し見下ろしながら話す先生。



「大丈夫です…」


冴島は頭を押さえながら答えた。


そしてよろよろと俺の隣の席にちょこんと座った