がちゃ…


ゆっくりあやん家のドアが開く。


「はい…」


中からはうさぎのパジャマを着て冷えピタを貼った小さな子供みたいなあやが現れた。


熱が高いせいかぼーっとしてて顔がりんごになってる。


「だるそうだね。」


静かにそう言った。


「ひろ…わざわざありがと…」


あやは、フラフラしてその場にしゃがみ込んでしまった。

「あや大丈夫?」

俺もしゃがみ込みあやの目線に合わせる


「アハハ…全然…ちょっとフラフラするだけ。」


笑うな。


辛いんだろ?


俺は彼女の額に触れた。


熱い…


カイロのように熱くてかなり熱があるみたいだった。


どさっ


「あや…!?」


突然あやが俺の肩に倒れてきた。


「あ…ごめんね…フラフラしちゃった…」


「病院行くぞ。」


小さな体を抱き上げ病院までタクシーで連れていった。診断は、ただの風邪。


安心した。



家に帰ってあやに氷枕を作ってあげた。


「きもちいー☆」


と辛そうに笑うあや。

ぬるくなった冷えピタをゆっくり剥がして、新しいのを当てようとした。


「ねー。ひろ?」


寝ながら首を傾げるあや。


「私のおでこ触ってー。ひろの手気持ちいから。」


そっとあやの額に触れる。


「熱い…」


「きもちー。」


「俺より冷えピタのが優秀だから!」


そう言ってあやに冷えピタを押し当てた。