真っ先に駆け寄ってきた細田。


「おはよう。あれ?あやは?昨日一緒に泊まったんだよね?」


「それが…熱だしちゃって…今日おやすみ。」


えっ…?


「まじでぇ!?ほんと、病弱ー。あんなにひろのために頑張って…いてっ」


細田は裕太の足を踏む。


「なにすんだよ、えりー。」

「うるさい!余計なこと言うな!」


俺のためにって、なに?


「それでね。あや今日熱が39,9℃もあるの。だからお見舞い行ってあげてくれないかな?」


そんなに…


まあクリスマスに熱をだしても不思議ではなかった。


昨日のあやは風邪をひいて咳き込んでいた。


病弱なあやが冬に熱を出さないのはありえない。


「あや熱ひどかったのに今日無理して学校行こうとしてた。ひろと約束あるからって。ばかだよねぇ。自分が人1倍弱いってわかってるのに。」


細田は心配そうな笑顔を作りながら話した。


ばかだよ。


本当にばかだよな。


無理ばっかして…


でもそんな一生懸命な君が…


なぜか


すごく愛しい。