ドアを開けて入ってきた人物。


それは


ひろの現在の彼女だった。


ゆっくりしてってね。と声をかけてドアをバタンと閉めるお母さん。


笑顔でありがとうございます。と綺麗な顔で言う彼女。


無理矢理起きる。


「あやちゃん!熱あるんでしょ?無理矢理起きないで!?」


「どうして私の名前…!」


「知ってるわよ。だって、ひろいつもあやちゃんの話するのよ。」


そっか。


ひろってば、この子にも私の話してくれてるんだ。


嬉しい。


でもチクリと胸が痛む。


本命は…


私ではなく、この人…


「お話いいかな?」


多分ひろのことだ…


諦めろとか言われるんだ…