ってか状況が理解できない。


騙すって俺のこと言ってんだよな?


細田がこうして怒ってる理由もわからない。


「なんだよ。なんのこと?」


俺がそう問い詰めると細田は、また怖い顔をした。


「佐藤くん…浮気してるんでしょ?」


は?


浮気?


もしかしてあの時の…


「違うんだよ。」


なんて言ったらいいかわからない俺は口ごもってしまう。

「なにが違うよ!あや、今日佐藤くんに別れ話するつもりだよ。」


え!?


あいつ…なに考えてんだ。


好きって言ったよな?


俺のことで何回も泣かせた。


それでも素直に大好きって伝えてくれた。


「あや、今日熱あるのに佐藤くんのためだけに帰らないんだよ!」


そう言って細田は屋上から出ていった。