「ごちそーさまでしたっ」


すき焼きが乗っていた鍋には既になにもない。


育ち盛りだなー。


でも、少し残しちゃった。


あやに食べてもらいたいから。


「じゃあ、行ってくる」


裕太にそう言って部屋を出る。


再び訪れた405号室。


中からは保健の先生が出てきた。


「冴島は大丈夫ですか?」


「さっき、熱が39,6℃あったんだけど少し落ち着いたわ。」


あいつ…


そんなに…


無理ばっかりしやがって…


「先生…冴島に着いててあげていいですか?」


「えっ!ほんと!?じゃあ、先生見回りに言ってくるわ」


保健の先生は、俺にあやを任せ出ていった。