花火の音がうるさい。


いや、ちょうどいいかも。


今は沈黙になっちゃってるから。

え…


裕太の顔が近い。


そして。


キスされた…


なんで…


「なんで…」


口に出したあたし。


「あれからずーっと考えた。

俺、えりが好きだ。」


今なんて言ったの?


あたしのこと好きって?


「前はさ、あーちゃんのことが
ずーっと気になってて
えりのことは友達でしかないって思ってた。


でも海でおまえに告白された日から
おまえが忘れられなかった。


俺と…付き合ってください」


ヒュー


ドン、ドン、ドン


色鮮やかな花火がどんどん鳴る。


今の雰囲気にはぴったり。