なんだかかわいそうに思えてきた。


「わかったよ。将太くん。特別にあげる。」


そう言ってにっこり笑う私。


「ほんとー?」


私がそう言うと将太くんは泣くのをぴたっと辞めた。


「もう!将太!ごめんね、お姉ちゃん。」


お母さんはまた私におじぎをした。


いーえーと返事をして風船をとろうとした。


ありゃ?


これってどうやってとるの?


わー!とれないー!