どきん…


手を繋ぎながら色とりどりの花火を
見ていたら心臓がうるさいくらいに
脈をたてた。


そうだ。わたあめ。


「はい。」


右手で手を繋いでいたので
左手でわたあめを渡す。


「えっ…」


あやはきょとんとした顔をしている。


「わたあめ。一緒に食べよ。」


「ありがとう!」


あやはわたあめの袋を取りだし食べ始めた。


ドーン


緑色の花火がうち上がる。


「おいしい。」


「俺にも。」


「ひろあるじゃん!」


「あやのが欲しい!」


「もーっ」


頬っぺたを膨らませながら
わたあめを俺の口元に
持ってくるあや。