「えり。ありがとう。」


力一杯手を振り高熱なのに関わらず
走り出した。


浜辺に向かうとひろが待っていた。


「ひろっ」


ドキン…


ひろを見るたびに高鳴る心臓。


「よっ。どしたんだよ。」


どきん。



どきん。


言わなきゃ。


勇気をだして。


「あのひろ…わたしっ…」


どくん。



心臓の音がうるさいくらいに聞こえてふらふらする。

「…………………」


だめだ。


言えない…