ミシミシと床が音を立てる どこからなにが出てきてもおかしくない 私は集中を切らなかった 「このドアの向こうか…」 目の前には大きなドア この向こうから大きな魔力を感じる 多分、ウィックの魔力と魔力の石のものだろう 「開けるわよ」 私はみんなが頷いたのを確認してからドアを押した ギィィィィィ… 音を立てて開いたドア その向こうにいたのは─────────