…ん?
ここはどこ?
どこまでも続く広い広い草原
その中に一人ぼっちの私
『リリー』
あの声だ
うなされていたときに聞こえた声だ
『貴方は誰?』
『わしは……』
謎の声の主は黙ってしまった
『…言えないの?』
『あぁ。すまんがな…
だが、いずれ知るときがくるだろう』
この前もそんなことを言っていたような…
『じゃあなぜ、私は今ここに?』
『そなた、わしと戦うことをやめないようじゃな』
『そりゃあ…言い伝えに背くことはできないですもの』
たとえ自分が死のうとこの町を守れるなら命も惜しくない
『そうか…
わしはもう止めんぞ
そなたがそうと決めたのなら』
さっきから意味の分からないことを…
『え、えぇ』
『あ、最後にもう一つだけ注意しておこう…』
それは是非とも聞いて置かなくては
『…ウィックはどんな手を使ってくるか分からない
それにあいつはゴッドアチュビウトだ
そなたも知っておるだろう?』
私は黙ってうなずく
『だがあいつには1つだけ弱点がある』
『え!?』
弱点…?
それを知っていたらこっちは有利な位置に立てる
『それは───────