そりゃ、私は太一になにも言わなかった。 はじめは本当に気にならなかった。 仕方が無いし、付き合う前だってもっとすごかったしそれに比べればって。 だけどヒートアップする太一の行動に、私はポーカーフェイスを貫き通した。 …太一にはなにも言わなかった。 「嫌われたくなかったんだよ。 でも辛くて、昨日勇気を出して聞いた。」 それがあの答えだった。