「最近、悠里付き合い悪くない?」
「は?そーお?」

学校の休み時間。

あたしは未だにヤスの肩に手を投げ出してもたれかかる体制をやめられないでいた。

「そーだよー!すぐ帰るしさ、LINE無視するし!」
「あー…まぁ…ちょっとね。」

兄ちゃんと兄ちゃんの友達とゲームやるために早く帰ってるなんてダサくて言えなかった。

曖昧にしてると、

「悠里好きなやついるからなー」
「ちょっ!なんで言うのー?」

ヤスのバカが言った。

まだ好きかどうかわかんないのに。

楽しいだけで、これが恋なのかはまだわからなかった。

「バカヤスー…」
「え?何?ごめんっ」

あたしはヤスの肩から手を引いて起き上がった。

ヤスが申し訳なさそうにしてるの見るの、これで何回目かな…

チャイムと同時に席に向かうと、またヤスが来た。

「なんか…ごめん。」
「いいよ、あたしも中途半端にしてたし。それにさ、こーやって来てるの麻子ちゃんに見られていいの?」
「いや、それとこれとは別ってゆーか…さ?」
「一緒だよ。あたしに気遣わなくていいから。」
「んー…ごめん。」

…ヤスとは親友にもなれないのかな。

もう、ヤスの肩にもたれかかるの、やめなきゃな…