「あと、最近俺まったくついてなくって、
 足の小指ぶつけたり、自転車のカギなくしたり。
 エレベーターに乗りそこなったり、そのため学校には遅刻したり」
「それは…ついてないね」
だろって顔で呉汰は蓮ちゃんを見る。
「そのついてないことって長く続くとイライラしちゃうんだよ。
 友達に嫉妬して怒ってしまったし。
 いつもは怒るとかしないのにさ。
 感情が沸々と湧き上がって抑えられなくって…」
「友達に八つ当たりしたの?」
うなずく呉汰。
蓮ちゃんはあらら~と笑う。
「失恋もした。
 友達の彼女…昔から好きだった。
 気づかなかった想い…気づいたら失恋」
アハハと笑う呉汰。