「お父さん、頼れる人じゃないの?」
「うん、人として情けないかな。
 自分でやっちゃったことを母さんに何とかしてもらおうとしてたし。
 いつもニコニコして、お人よしだし」
「そういうところ嫌い?」
「うん、何か情けないって思う。
 人任せで。
 俺はそういう風になりたくない」
二人は黙ってしまった。
犬・神楽んはだんだんと眠そうになってしまっていた。