「呉汰…俺幸せそうじゃないよ、幸せなんだ」

「ねぇ~幸せだね」

初花ちゃんが朗君の腕を組む。

「…はい、ご馳走様」
呉汰は朗君の家を出て行った。

「オイ、呉汰どこ行くんだよ」
「散歩してくる」

朗君の隣りで初花ちゃんが、

「夜遅くなると、ここらへん真っ暗になるから。
 気をつけてね」
「優し~い、君。いい人すぎ!!」

朗君ベタ褒め!
それを呉汰が見て、力が抜ける。

人のイチャつきを見ていると、相手(彼女)のいない人間(呉汰)はイラつきを
覚えるのである。


「…ハハ、やってろ」