「そういえば、父さんと母さんは?」

今頃思い出した呉汰。

「あ~畑仕事してるよ。
 でも、もう夕方だし、さっき声かけたからここに帰ってくるよ。」

呉汰が流汰じぃと望さんの後を息を切らして下を向いて歩いている時に、流汰じぃは畑仕事をしていた父 向汰と母 西に声をかけていたのだ。

呉汰は歩くのに疲れていて気付いていなかったのだ。

「あ…そうなんだ…。」

「夕飯もちゃんと出来てますから。
 ゆっくりしていってくださいね。」

優しい朗君の母。

心の中ではきっと迷惑しているのだろうに…。



他人様の家なのに落ち着いている祖父母達を見て呉汰は思うのだ。


これからどうなるのだろう…と…。