「おかえり!!呉汰」

大門家は流汰じぃの話ではお隣さんとのこと。
歩いて20分かかった。

普段、運動なんて体育でしかしていない呉汰は疲れてしまった。

そんな呉汰を先回りしていた朗君が玄関で出向いてくれた。

なんか呉汰は思い出したのだ。

この感じ。
幼い呉汰、流汰じぃに言われてお隣さんに大きなスイカをおすそ分けしに来た。
『おかえり、呉汰』
その時に呉汰より1.2歳年上のお兄ちゃんに言われた。
始めて来た家で顔も知らないお兄ちゃんに言われた。
びっくりしたけど、どこか嬉しかった。
そんなことを呉汰は思い出したのだ。

「朗君、久しぶり!!」
「今頃~!!!?」

天然 呉汰。
ナイスなツッコミ朗君。
わぁ~いいコンビ!!?

「はぁ~疲れた。」
マイペースな呉汰、息を吐く。

「よし、上がれ。」

朗君は呉汰を引っ張る。
畳みの十畳の部屋。
真ん中に丸い机。

流汰じぃ、望さんはすぐ、座布団の上に座った。

朗君の母に入れてもらったお茶をすする。