「ハイ、おじちゃん!!これあげるから泣かないで。」

子供が動くバスに揺られながら歩いて天王のところまでやってきた。

子供は一つのあめ玉を差し出した。

「あぁ~有り難う。」

天王は子供のあめ玉を受け取り、パクッと口に入れた。

そのあめはとても甘く天王 入谷には優しい味だと感動した。

「みなさん、ごめんなさい。」

天王 入谷は泪をふき、立ち上がり謝った。

「もういいよ、何もしてないんだし。」

月島はケロッと言った。

天王 入谷はパア~っと喜んだ。

「これからは、ちゃんと働きますから。
 皆さん、本当は有り難うございます。」

天王 入谷はここから始まるのだ。
清々しい顔をしていた。

呉汰もあんな顔が出来る日が来るのだろうか?
まだ遠そうである…。