「そこの坊主。」

月島が呉汰に話しかけてきた。

「え!?俺?」

呉汰が恐る恐る問いかけた。
二人は鏡ごしで目が合っていた。

「そう、君!!さてここで問題です。
 ここでこの犯人がこの中の誰かを殺してしまったり、
 バスが時間通りにバス停に着かなくて客に迷惑かけたりしたら、
 誰のせいになるでしょうか?」

月島はいきなり呉汰に問題を出した。

「え?えっと…この犯人のせいになるとか?」

犯人天王はものすごく呉汰を睨んだ。

「ブブー!!」
月島は口をとがらせ言った。

「残念、違います。
 そいつ(犯人天王)は牢屋に入れられるだけです。
 で、誰のせいになるかというと、
 この私で~す。」

月島は左手を上に突き出した。

「危ない!!!!!」
呉汰は思わず声が出た。

「大丈夫。これくらい、片手でだって運転できまっせ。
 私はプロだもん。」

自慢気な月島。