「彼女がいるって幸せだ~」

浮かれている湯島が呉汰に話す。

呉汰は自転車のカギが見つからず、
歩いて学校にやってきた朝。

ちょっとうざったかった。

久しぶりに逢った知り合い絵利ちゃんは、
美人になっていてびっくりした。

呉汰は絵利ちゃんが好きなのだ。

久しぶりに逢って懐かしくて、
昔の想いが一気にこみ上げてきた。

しかし、呉汰は本当についていない。

ずっと、小さな小さな、
本人も気付いていなかった『好き』が今頃、
その子に彼氏ができて気付いてしまうのだから…
呉汰はとっても可愛そうだ。