「本町くんって、下の名前何て言うの?」

呉汰がパンをほお張った。

「くれた。」

「ふ~ん、変わってるね。
 くれた…日が暮れた…なんちゃってね!!」

「…アハハ。」

呉汰は苦笑い。

小学校時代、よく言われた。

「呉汰ってすごいな。
 料理できる男なんてすご過ぎるよ。」

湯島はいきなり名前を呼び捨てにしやがった。

湯島は自分勝手な性格なようだ。

けど、湯島ならばそんな性格も許してしまえる。

顔だけでなく、雰囲気がそうさせるのだろう。

いい奴っぽい。

呉汰はそう思ったのだ。

まぁ~そう思えたのは、
湯島が呉汰を褒めまくったからだろう。

これより、2人は仲良くなったのだ。