呉汰はこの言葉に嬉しさを感じずにはいられない。

だって呉汰も同じ気持ちだったからだ。

蓮ちゃんに逢いたかった。

「俺も逢いたかった、蓮に」

呉汰は蓮ちゃんの前に立ち上がり、蓮ちゃんの手を握る。

二人は向かい合う。

そして、呉汰は座っている蓮ちゃんの目の高さまで座る。

犬・神楽んは空気を読み、二人を見ないようにしていた。